エモい話をする

ここ1年でいくつかあったエモい話の中から2つ、ブログに書いてみる事にする。

 

1つは先週くらいの話。
京王線で新宿から橋本に帰っている途中の出来事。

平日のラッシュが始まりかけた17時頃。
新宿始発の電車で椅子に座って漫画を読む。

両隣もサラリーマン風の男性が座って、
すぐに座席は満席になって、そこから軽いラッシュが詰めかける。

iPadで進撃の巨人を読んでいる間に、電車は橋本に向かって出発。
カタコトと音を立てて時間は過ぎる。

ふと右の男性を見てみると。

紺のスーツを身にまとう40代半ば頃の男性。
ちょっと髪の毛が残念な感じのぽっちゃりさんで、
いわゆる「絵に描いたサラリーマン風」な出で立ち。

その人がヘッドホンをしながらちょっと目をキラキラさせて
少し前のめりになってスマホを食い入るように眺めてる。

「なんか面白い動画でも見てるのかな。」
そう思って進撃の巨人の続きを読んでた。

まだ電車は次の駅にも着かない短い間に、
その男性はうっつらうっつらと身体を前後に揺らし始めて
手元のスマホも落としてしまいそうになるほど。

「やー、お仕事とか大変なのかな。」と思って
またチラリと目を横にやると。

スマホに映ってたのはCharのライブ映像だった。

 

全然意味がわからないんだけれども、
なんかその瞬間にすんごいグッと来てしまって
わけもわからず涙が溢れてきてしまった。

全然意味がわからないんだけれども、
その男性がちょっと疲れた風な出で立ちで
うつらうつらしながらCharのライブを楽しんでた、
その事実になんかすんごいグッと来てしまった。

なんか突然、胸の奥からなんか込み上げてきた。
そしたらなんか涙が出てきた。

 

今、思えば多分嬉しかったんだと思う。

その時はマジで全然意味がわからなくて
「え、なんで、どういう事??」と戸惑ったけれど、
多分、なんか嬉しかったんだと思う。

何が嬉しいのかと言うと、
「音楽はこんな事が出来るんだ」ってのを
目の当たりにしたからなんじゃないか、と。

ギターを弾く、歌を歌う、曲を作る。
それらは自分にとって毎日の趣味でもあり
日課であり、仕事でもあるわけだけれども、
一括りにすると「日常」なんです。

それらはほぼ当たり前の事で特別じゃない。

だからこの自分にとって特別じゃない物は
他の誰かにとって役に立ったり誰かを助けたり、
プラスになる物になっているんだろうかとたまに思う。

でも、その時は音楽が出来る事をこの目で見た。

こうやって音楽ってのは楽しんでもらっていて、
日常の一コマで誰かを応援する事が出来るという事。
それを直接見る事が出来たからなんじゃないかと。

 

もちろん、俺もライブやら生放送とかで
沢山の人に演奏を聴いてもらう機会があるし
それぞれで楽しんでもらってる事を知ってるけど、
やっぱり自分がやってる事になると斜めに構えてしまいがち。

その時は単純に「音楽が出来る事」を
目の前で見る事が出来て嬉しかったんだ。

 

もう一つのエモい事は・・・。
また今度にしましょかね。

うひひ。

 

 

 

コメント

  1. 空想屋ロイ より:

    なんかいい話しですね。涙がにじんじゃう瀧澤先生素敵です(笑)
    僕は好きなことを仕事にできててそれはそれで幸せなことなんですが、
    ON>OFFみたいに気持ちのスイッチを切り替えるのに音楽が欠かせません。
    そのサラリーマンさん、好きな音楽を聴く時間でバランス保ってるんじゃないかなと思いました。ウタイストの奏でる音楽もいろんなスイッチを入れたり切ったりしてくれてますよ〜!

  2. 菜樹 なつき より:

    みんな、誰もが
    誰かのヒーローですね

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